2010.03.12 Friday
画家と庭師とカンパーニュ
「解説したくもない。感じるものだ。
絵は心で感じる。解説するのは評論家、感じるのは心だ。
僕はこの絵を見てもなにも感じない。」
「じゃ、なぜ描いてる?」
「顧客から依頼があったからだ。これは家具の一つでしかない。
本物の絵とは、涙が出るほど感動的で、わくわくするもんだ。
そんな絵は僕には描けない。不可能だ。」
ストーリー:都会生活に疲れ果て、生まれ故郷のカンパーニュの屋敷で田舎暮らしを始めた中年の画家が、庭の手入れのために庭師を雇うが、彼は小学校時代の同級生で…。
男同士の友情、というと何やら暑苦しさも感じてしまうわけですが、この映画は違います。パリで成功した画家と、ひたすら国鉄に生涯を捧げて来た男、まったく違う人生を歩んだ2人の幼なじみがカンパーニュで交流するうちにいつしか心を通わせ、本音を言い合い、互いを心配するようになるのです。
冒頭のやりとりは映画の後半、作業中の画家を庭師が訪れた際の一こま。画家が自分の芸術活動がスランプに陥っていることを素直に吐露したシーンで、形式上は彼が雇用している庭師が、知らぬ間に心の支えになっているような、そんな雰囲気を感じさせます。
庭師のジャルダンは田舎育ちの労働者で、相手のことなどおかまいなしに思っていることをずけずけ。聞いてもいない街の人の話題を延々と話したり、映画の大半はそんな2人の掛け合いだけで話が進んで行くのですが、不思議と飽きずに引き込まれます。のどかに流れる時間と交錯するそれぞれの人生。映画っていいなー













